会計学は、「特別な学問」と捉えている人も多いかも知れませんが、私は「義務教育で基本的な事は学んだ方が良い」と思うほど、身近な学問だと感じています。
とは言え、専門的な知識が必要になるため、学習する時間が必要になりますが、高校の授業までは学習する機会がほとんど無いため、会計学を学ばずに仕事をしている人も多いと思います。
会計学や簿記は、経済で最も重要な「お金の流れを明確にする」学問なので、誰もが知っていても良い知識なのに、日本では学習機会は少ないようです。
そして、仕事を始めると急に会計学が必要になる事があります。
そんな時のために、社会人として、会計学の基本的な知識を知っておく方が良いと思います。
そんな人に身近な疑問から、会計学を優しくわかりやすく説明してある山田真哉さんの「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?身近な疑問からはじめる会計学」をご紹介します。
こんな人におすすめ
〇会計学は、専門的で難しい学問と考えている人
〇会計学等知らなくても、仕事には支障がないと思っている人
身近な疑問から会計学をわかりやすく説明されていますので、会計学の基本がわかると思います。
今回ご紹介する本
私は、「Amazon kindle unlimited」の読み放題で読みました。Amazon kindle unlimited会員の人、読み放題プランに興味のある人は、「Amazonで見る」からご確認ください。
「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」の内容
身近にある疑問を会計学の観点から解説してあります。
・利益の出し方
さおだけ屋さんの仕事から
売れそうに無いさおだけ屋さんの訪問販売は、なぜ成り立つのでしょうか。
・連結経営
高級フランス料理店の謎
住宅街にある高級フランス料理は、高額な料理なのに、なぜ商売が成り立つのか。
・在庫と資金繰り
自然食品のお店から
在庫は、少ない方が良いのに、自然食品のお店は在庫だらけで、なぜ問題無いのか。
・機会損失と決算書
スーパーの店員さんの出来事から
フェアしていたお弁当を全部完売させた店員さんが、なぜ怒られたのか。
・回転率
麻雀のアガリ方から
ある麻雀のプレーヤーは、トップを狙わないのか。
・キャッシュ・フロー
会食の支払いの時に
会社の会食などで、なぜいつもワリカンの支払い役をするのか。
一見関係なさそうなエピソードから、会計学の基本的な考え方が紹介されています。
また、エピソードごとに「まとめ」もしっかり紹介されていますので、より分かりやすい内容にまとめられています。
まとめ
1時間で読めて、会計学の基本が良くわかる秀逸な作品です。
私自身「なぜ在庫が残ったら問題なんだろう」とか「会計的に効率的な業務」等が分かって、スムーズに年度計画等の会話に入っていけた事を思い出しました。
利益や損失などの詳しい整理方法は知らなくても、社会人としては、基本的な会計学の知識がないと、会社での会話にも入っていけない。事にもなりえますので、まずは、身近な疑問から学べる本書をおすすめしたいと思います。
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