
コロナ禍でみんなが改めて理解した事は「変化は待ったなしで突然訪れる」という事だと思います。
- 今日まで普通に営業出来ていたのに、明日からは休業しないといけない。
- 今月までは、つつましくも家族みんなが元気に生活出来るだけの収入があったのに、来月からは収入が半減する。
- 今週の週末までは、家族でお出かけや旅行にも行けるけど、来週からは旅行に行くことも、自由に外出する事も出来なくなる。
新型コロナウイルスだけではありませんが、突然の環境面の「変化」は否応なしに訪れて、日常生活に色々な影響が出ます。

その「変化」に対して、どんな対応をしますか。
〇現状維持して事態が好転するのを待つのか。
〇立ち止まっていても事態は好転しないので、新しい事に挑戦して、前に進むもうとするのか。
そもそも私は「変化とは何なのか」「変化を恐れないという事は、どういうことなのか」を考えた時に、「新しい事に挑戦する」事が正しいと思っていたのですが、そんな単純ではない事を「ミラ」と「カーコ」から知りました。
齋藤真行さんの作品に出てくる2匹の猫で「これまで」を選択した生き方と「これから」を選択した生き方に共感出来る作品です。

今回は、2匹の猫「ミラ」と「カーコ」のお話です。
2匹の猫の一生から「変化」が訪れた時の対応が学べる作品です。
今回の作品も、「齋藤真行さん」の文章に「さいとうれいさん」の挿絵が入った絵本で、10分くらいで読めるボリュームの作品になので、短い時間で読めて、考えるきっかけになる作品です。
そんな「齋藤真行さん」と「さいとうれいさん」の「「これまで」か「これから」か、それが問題ニャ!」をご紹介します。
こんな人におすすめ
〇社会人の人に読んでいただきたい作品です。
仕事の中で訪れる「変化」そして「課題」に対して、「どんな対応をしたら良いのか」参考になると思います。
〇子供達にも読んで欲しい作品です。
学校生活でも「選択する」事があると思いますので、その時の参考になると思います。
今回ご紹介する本
私は、「Amazon kindle unlimited」の読み放題で読みました。Amazon kindle unlimited会員の人、読み放題プランに興味のある人は、「Amazonで見る」からご確認ください。
本の内容
2匹の猫「ミラ」と「カーコ」は、飼い猫ではなく、野良猫ですが、いつもあるおじいさんの家でエサを貰っていました。
ところがある日以降、おじいさんが家から出てこないので、エサがもらえなくなりました。
エサがもらえない日が、2日間続き空腹の中2匹はそれぞれの道に進みます。
- ミラは、生きていくために、おじいさんの家から離れて、旅に出ます。
- カーコは、生きていくために、安全なおじいさんの家で待ち続けます。
「これから」と「これまで」を選択した2匹の物語です。
まとめ
読んでいる時に思い出したのは、「チーズがどこへ消えた」という本でした。
小人とネズミの話でしたが、同じようにいつもの場所にエサが無くなってからの、行動の違いを描いた作品でした。
本書も同じく、安全でエサがいただけるおじいさんの家で、ある日突然エサがもらえなくなってからの行動の差が描かれた作品でした。
今までと同じ事をやっていても良くならないと思って、外の世界に飛び出す「ミラ」
「これから」新しい事に踏み出す時の「不安、喜び、そして過ぎた後の喪失感」に共感し、生きていくために頑張っている「ミラ」を応援してあげたくなりました。
現状維持して事態が好転するのを待つ「カーコ」
「カーコ」も途中で、「やっぱりここにいても無理なのか。」と気付くのですが、何気ない人間の優しさで勘違いをしてしまうところがとても切なかったです。
軽はずみで行う一時の優しさは、本人にとって良くない事になると感じました。
「これまで」の生き方の「切なさ、不安、そして後悔」が胸に刺さります。
猫の一生をとおして、色々な事に気づくことが出来る作品です。また、野良猫目線からみた人間社会の面白さも表現されていて、全般的に楽しく読む事が出来ました。
どんな人にも一度読んでいただくと共感できることもあって、楽しく読んでいただけると思います。
私が「齋藤さん」と「さいとうさん」の本を読むのは、4冊目になります。
前回読んだ本は、ドーナツが主人公のお話で、「無力感」「寂しさ」「やるせなさ」を「ドーナツの穴を風が吹き抜けるようだ」と表現したお話で、悩んでいる時に読みたい作品でした。
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