和食を中心とした家庭料理と食文化を探求し続けている料理研究家の「土井善晴さん」をご存じの人は、沢山いらっしゃると思います。
料理番組に多数出演されてますし、上品で優しい言葉で語られるトークが見ている人を魅了していると思います。
また、多数のレシピ本も出版されていますので、料理の参考にしている人もいらっしゃるのではないでしょうか。

料理番組だけでなく、土井善晴さんが、旅番組に出演している時の身の回りにある自然の細やかな美しさに感動している姿に共感しています。
今回ご紹介する本は、土井善晴さんの「一汁一菜でよいという提案」です。
スイスやフランスに留学してフランス料理を学び、帰国後は有名な日本料理店で修行して、洋食、和食のジャンルにこだわらず、沢山のレシピをご存じの土井善晴さんが行きついた考え方を知ることができる作品です。
「一汁一菜で良い」という考え方は、今の日本の家庭環境を踏まえて、「日本の家庭にふさわしい料理」を考えた時にたどり着いた答えだそうです。
土井善晴さんの提案する「ご飯、味噌汁、漬物」を基本的な食事の型とするシステムであり、思想であり、美学である「一汁一菜」をこれからの食事の参考にしていただければ幸いです。

本書は、家庭料理におすすめしたい「一汁一菜」の考え方だけでなく、「日本人の持つ知恵の在りか」など、哲学的な観点も紹介されている良書で、母親の家庭料理に革命をもたらしたベストセラーです。
こんな人におすすめ
「料理を作るのがたいへん」と感じている人におすすめしたい本です。
核家族化で自分の家のことは全て自分達で完結させるのが当たり前になっていると思います。そして、共働き家庭も増えて、遅くまで仕事して、家に帰って料理をするということが負担になっているご家族も多いのではないでしょうか。
今の日本は、「子ども達、家族のための料理をしたいけど、料理をするモチベーションがわかない。」というご家庭が沢山あると思います。
そんなご家庭に土井善晴さんは、「一汁一菜で良い」と提案されています。「一汁一菜」の方が、「家族みんなが健康で健やかな毎日を過ごせる」とおすすめしている本なので、料理を作るのが負担になっているご家庭の参考になると思います。
食事は、家族みんなに深いかかわりがありますので、親子におすすめしたい本としてご紹介します。
今回ご紹介する本
本の内容と感想
料理研究家の土井善晴さんから「一汁一菜でよい」という提案がまとめられています。
家庭料理は「和食の一汁一菜」を食事のスタイルとすること、そんな考え方に行きついた背景などが丁寧に紹介されています。
今、なぜ一汁一菜なのか
暮らしの寸法
毎日の食事
一汁一菜の実践
作る人と食べる人
おいしさの原点
和食を初期化する
一汁一菜からはじまる楽しみ
今の日本の現状から考えると「料理をする」ことが、負担になっていると感じている人が多いと思います。だからこそ、「一汁一菜でよい」とする食事の型が求められている。ということが丁寧に説明されています。読んでいただくと、その内容に共感する人は沢山いらっしゃると思います。
「暮らしの寸法」では、日本にある「ハレ」と「ケ」という概念について、紹介されています。
「贄と慎ましさのバランス」から考えても、普段の食事は「一汁一菜でよい」とまとめられています。
そして、具体的に「一汁一菜」を実践する方法が紹介されています。
簡単なレシピからちょっとアレンジを加える方法などがまとめられていますので、参考になると思います。
日本の季節に合わせたお味噌汁は、「作ってみたい」と思いましたし、「五感で感じるお味噌汁」だと感じました。
「作る人と食べる人」からは、土井善晴さんのお考えがエッセイのようにまとめられて、続いていきます。
プロの料理と家庭料理の違い、縄文人の料理、日本人の美意識、お椀、お膳を使うことで「一汁一菜」がより楽しくなることなど、「一汁一菜でよい」と考えた日本人の食文化の変遷や土井善晴さんの考え方の原点が紹介されています。
土井善晴さんの優しさと思いやりがあふれるエッセイで、読むだけで胸が温かくなります。

最後に土井善晴さんの詩が紹介されています。慎ましい生活の中にも愛があふれた家族の生き方を感じる素晴らしい詩です。沢山の人に知って欲しいと思いました。
まとめ
土井善晴さんの「一汁一菜でよいという提案」をご紹介しています。
料理研究家の土井善晴さんから毎日の食事は、「ご飯、味噌汁、漬物」を基本の型にした「一汁一菜でいいんだぞ、こった料理を毎日作らなくても大丈夫」という内容がまとめられています。
「料理を作るのがたいへん」と感じている人に読んで欲しい本で、今の日本の現状から考えると「料理をする」ことが、負担になっていると感じている人が沢山いると思いますので、そんな人「一汁一菜でよい」とする食事の型が求められている。ということが丁寧に説明されています。
スイスやフランスに留学してフランス料理を学び、帰国後は有名な日本料理店で修行して、洋食、和食のジャンルにこだわらず、沢山のレシピをご存じの土井善晴さんが行きついた考え方を知ることができる作品です。
食事は、家族みんなに深いかかわりがありますので、親子におすすめしたい本としてご紹介します。
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