- ガリレオシリーズの湯川学さんは、女性にも平等に厳しい対応をしている印象がありますが、伯郎さんは、優柔不断で、女性に惚れっぽい性格です。
- 加賀シリーズの加賀恭一郎さんは、真実を正確に見極めて、事件の解決の向かう印象がありますが、伯郎さんは、ミステリアスな女性の言動に振り回されながら、事件の真相に迫っていきます。

東野圭吾さんの代表的な作品と比較しても、新しいストーリー展開で楽しめる作品が、今回ご紹介する「危険なビーナス」です。
東野圭吾さんの作品の他の作品と比べると、主人公のキャラクターは、優柔不断で女性に惚れっぽい性格です。
そこにミステリアスで魅力的な謎の美女が登場する事により、主人公のキャラクターがますます面白くなってくる作品です。
資産家の相続問題に、資産家の医療の実験が深く関わってくるため、作品自体のストーリーがかなり深い内容になっています。
ご存じの人も多いと思いますが、2020年10月11日から日曜劇場で妻夫木聡さんと吉高由里子さん主演でドラマ化されています。
日曜劇場での妻夫木さんと吉高さんの活躍を見てから、原作を読んでも、原作を読んでからドラマを見ても、奥深い作品の良さを改めて感じる事が出来て、楽しいと思います。
そんな新しいキャラクターの推理小説、東野圭吾さんの「危険なビーナス」をご紹介します。
東野圭吾さんの紹介
東野圭吾さんは、最初から作家として活動しておられた訳ではなく、大学卒業後は、デンソーに勤務しながら、兼業作家として作家活動を開始され、その後デンソーを退職し、専業作家になったそうです。
日本を代表する作家さんで、初期の作品「放課後」から江戸川乱歩賞に受賞される等、数々の賞を受賞し、映画、ドラマの原作も多数出版されています。
私は、マンガは良く読んでいたのですが、子供が出来てからは、なぜかマンガを読まなくなり、その後「小説でも読んでみようかな」と思ったときに図書館で「放課後」を借りたのが、東野圭吾さんの作品との出会いで、そしてとても好きになりました。
東野圭吾さんの作品は、活字に慣れていない人にも読みやすい作品なので、初めて小説を読もうと思っている人におすすめしたいと思います。
今回ご紹介する本
「危険なビーナス」のあらすじ
伯郎は、突然現れた楓さんから、弟の明人さんが疾走した事を聞き、楓さんと一緒に弟さんを探します。
しかし、楓さんと弟の明人さんが結婚していた事も、そもそも楓さんの存在すら家族も親族も誰も知らないという、謎の女性でした。
その楓さんの魅力に惹かれながら、明人さんの疾走事件を調べて行くと、弟がかかわっていた医療の実験等、が明らかになっていきます。
謎の美女「楓さん」は何者なのか、疾走した弟「明人さん」の疾走の理由は何なのか、弟の奥さんの楓さんに心を惹かれながら、伯郎さんが解き明かしていきます。
妻夫木聡さんの役は、動物病院の院長で、また、総資産30億円と言われる八神家の前妻の連れ子の「伯郎」さんです。
吉高由里子さん役は、疾走した義理の弟の妻「楓」さんです。
まとめ
東野圭吾さんの作品の中では、あまりパッとしない主人公のように思いました。加賀シリーズの加賀さんのように強い信念があるわけでもなく、ガリレオシリーズの湯川博士のようにたぐいまれな知識があるわけでも無いです。
でもそんな主人公のキャラクターだからこそ、謎の美女の存在が際立ちますし、動物病院の助手さんも良い役になっていて、「東野圭吾さんの作品は、やっぱり面白いな。」と思います。
他の作品とは、一味違う東野圭吾さんの作品として、楽しんでいただけたらと思います。
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