
もしあなたが突然亡くなった後、24時間だけ生き返れるとしたら、誰と会いたいですか。
- 愛する妻やご主人、そして幼いわが子に一目会いたいと思いますか。
- 親不孝ばかりして迷惑をかけた両親に会いたいと思いますか。
- 小さい時から一緒に過ごした友人に会いたいと思いますか。

でも24時間生き返っても、自分が亡くなった事を知っている人とは会えないとしたら、あなたはどうしますか。
今回ご紹介する本は、「清水晴木さん」の「さよならの向う側」です。
不慮の事故や病気で亡くなった主人公が、24時間だけ生き返るチャンスをいただきます。でも、自分の死を知っている人と会うと現世が混乱しますので、自分の死を知っている人と会う事は出来ません。
- 最後にもう1度誰かに会って、自分の思いを伝える事が出来る。
- でも、自分の死を知っている人とは、会えない。
そんなせつない物語が5話編集されている短編連作小説です。

せつない現実を受け止めながら、与えられた24時間を懸命に生きる姿に感動します。
家族や友人の大切さ、人との関係性の大切さが改めてわかる「清水晴木さん」の「さよならの向う側」を読んだ感想をご紹介します。
こんな人におすすめ
がんばって一生懸命に生きていると、ついつい大切な人の事を後回しにしているかも知れません。
そんな子育てや仕事に、毎日がんばっている人におすすめします。
「さよならの向う側」は、「大切な人に思いを寄せて、純粋に大切な人に会いたくなる。」本なので、読むと毎日の疲れが癒されて、大切な事に気付けると思います。
今回ご紹介する本
本のあらすじ
亡くなった人が訪れる場所「さよならの向う側」には、案内人がいます。
そこで主人公たちは、案内人から「最後の再会」を提案されます。
- 現世の人ともう一度会う時間が24時間与えられること
- でも、会えるのは自分が死んだことを知らない人だけ
そんなせつない最後の時間を過ごす5人の物語です。

「一人一人の物語を紹介したい。」「知って欲しい。」と思うのですが、これから読む人のために、あらすじはここまでにさせていただきます。
本を読んだ感想
自分が亡くなった後、生き返って大切な人と過ごす。という単純な話かな。と思ったのですが、「自分が亡くなった事を知っている人とは会えない」というルールが、ストーリーに新鮮さと感動を与えてくれます。
清水晴木さんの作品を読むのは初めてですが、結末を全く予想させないストーリー展開と、登場人物たちのせつなさと温かさの両面の感情の描写の素晴らしさ、読みやすい表現に惹かれて一気に読み終わりました。
5つすべてのエピソードが、胸が苦しくなるような場面、思いがけない展開、そして胸が温かくなる感動の結末。と読みごたえのある物語で、読み終わると「自分にとって大切な人」のことを考えて、その人に会いたくなる癒しと感動の本でした。
まとめ

読みながら「自分ならどうするだろう。」と考えていました。
- 家族や親しい友人は、自分が亡くなったことを知っているから会えない。
- でも、生きかえるチャンスがあるのであれば、どんな方法でもいいから会いたい。
と私も思うと思います。「今を生きる」という大切さと「大切な人を大事にする」という生き方、「人との関係性の大切さ」を改めて感じる作品です。
子育てや仕事に、毎日がんばっている人に、癒しと感動の本「さよならの向う側」を読んだ感想をご紹介しますので、参考にしていただければ幸いです
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