
今回ご紹介するのは、日野原重明さんといわさきちひろさんお二人の詩画集です。
日野原重明さんは、105歳まで生涯現役の医師として活躍された人です。その「人のために尽くす」医師活動の経験を、沢山のエピソードともに、沢山の本で紹介されています。
いわさきちひろさんは、絵本作家で沢山の子供達の絵を描いておられます。特に有名なのが黒柳徹子さんの子供時代のお話「窓ぎわのトットちゃん」で、 その本の挿絵もいわさきちひろさんの絵です。

そのお二人は戦争の経験から、「平和」を誰よりも強く望んでおられました。
日野原重明さんは、「いのちと平和の話をしよう」という本を出版されていますし、 いわさきちひろさんも「世界中のこども みんなに 平和としあわせを」という言葉も残しておられます。
そのお二人の詩画集が今回紹介させていただきます「しかえししないよ」です。
「いわさきちひろ」さんの絵に、「日野原重明」さんの心温まる詩が収められている本当に素敵な詩画集です。
こんな人におすすめ
全ての人に読んで欲しい1冊です。「戦争を憎み、平和を強く望んだ」お二人の思いをすべての人に感じて欲しいと思います。
いわさきちひろさんが絵に込めた思いと、日野原重明さんが詩に込めた思いが合致して、いのちの尊さ、平和への思いを強く感じる本です。
今回ご紹介する本
「しかえししないよ」の内容
日野原重明さんが、94歳から104歳までの十年間に書き留めた数多くの詩の中から選んだものです。
紹介されている詩の題名をご紹介します。
- しかえししないよ
- 平和の輪
- スキップ
- 子供はアート
- 受ける愛と与える愛
- 愛といのち
- 無償の愛
- 短い人生もある
- いのちと死と一つ
- メメント・モリ
- 新しい友との出逢い
- 幸福とは
12の詩に「いわさきちひろ」さんの絵が、挿絵として描かれています。
私は、全ての詩が好きですが、改めて今回読んで印象に残ったのは、3つの詩です。
- いくつになっても友達が出来る事の素晴らしさが紹介されている「新しい友との出逢い」
- マザーテレサさんにも通じる「無償の愛」
- 幸福だと感じる心が、真の幸福と紹介されている「幸福とは」
あとがきで日野原重明さんは、「画家のいわさきちひろさんの協力を得て、とても素敵な詩画集が出来上がりました。」と語られておられますので、日野原さんの思いが実った絵本だと思います。
この詩画集は、日野原重明さんが「今どうしても伝えたいメッセージを込めている」と語っておられます。
「身近なものへの優しい気持ち、いのちを尊ぶ気持ちが、世界平和につながる。」という思いが込められた詩です。
日野原重明さんのご紹介
日野原重明さんは、1911年10月4日に山口県で生まれ、2017年7月18日にお亡くなりになられるまで、生涯医師として活躍されておられました。
1987年の78歳の時から始められた「いのちの大切さ」や「いのちの器」を伝えるための「いのちの授業」は、全国の小学校に出向き実施されました。
その活動は、2016年までに全国合計200以上の小学校で実施されました。
日野原重明さんの「いのちの授業」を紹介したホームページをご紹介します。
いわさきちひろさんのご紹介
いわさきちひろさんは、1918年12月15日に福井県武生で生まれ、生涯「子どもの幸せと平和」をテーマとした絵本を執筆された絵本作家です。
ちひろさんは、1974年8月8日にお亡くなりになっておられますが、没後もちひろさんが描いた絵は、様々な場面で挿絵として用いられており、そのひとつに1981年の『窓ぎわのトットちゃん』があります。
私がこの本を購入した「ちひろ美術館」のホームページをご紹介します。
まとめ

私は、安曇野ちひろ美術館で購入しました。
信州の「安曇野」と「白馬」に家族で旅行行った時に、必ず立ち寄るのが「安曇野ちひろ美術館」です。
「ちひろさん」の温かい絵を見て、「ちひろさん」の人生に触れて、家族みんなが癒されています。
その美術館のショップで見つけたのがこの「しかえししないよ」です。すぐに購入して、家族の愛読書になりました。
全体的に言えるのは、「生と死」そして「いのち」を伝える詩画集です。
美しい話ばかりではありません。
「短い人生もある」は、先に亡くなってしまう息子さんの詩です。
上手く紹介出来ないのですが、表紙の帯にもありますように「こんな時代だからこそ伝えたい」という言葉が、沢山紹介されている本です。
いわさきちひろさんの絵本と、日野原重明さんの素晴らしい詩集の合作の詩画集を出来れば、家族みんなで子供と一緒に読んで欲しいと思います。
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