京都に平安京が出来て、1200年以上が経ちます。
絢爛優美な平安時代から、京都らしい町並み、京都伝統の京料理が今も受け継がれていて、京都はいつ行っても落ち着く場所です。また、京都には「陰陽師」の不思議な力が物語によく登場します。

今も安倍晴明神社があり、京都の不思議な力は今も健在で、京都を守っている。と感じている人も少なくないと思います。
今回紹介するのは、そんな不思議な京都で、不思議な力を持つ高校生「櫻井小春さん」が活躍する望月麻衣さんのミステリー小説「わが家は、祇園の拝み屋さん」です。
主人公の女子高生の小春さんの成長と、小春さんの周りにいる人の優しさを感じる事が出来て、楽しく読ませていただきました。
望月麻衣さんの紹介
望月麻衣さん
北海道出身で、今は京都在住の作家さんです。
2013年に作家デビューされ、京都を舞台にした物語が多く、2016年「京都寺町三条のホームズ」で第4回京都本大賞を受賞しておられます。
望月麻衣さんの作品に登場する女性は、どんな苦難にも一生懸命に立ち向かっていって、さまざまな問題を解決していく姿に感動します。
望月麻衣さんの作品は、どの作品も読んだ後、穏やかな気持ちになれます。
(参考)望月麻衣さんのオフィシャルブログをご紹介します。
今回ご紹介する本
「わが家は、祇園の拝み屋さん」のあらすじ
京都の祇園で女性向けの雑貨屋さんに、小春さんが東京から下宿に来るところから始まります。
その雑貨屋さんの女将さんは、過去からお祓いをしている家系で、「祇園の拝み屋さん」と呼ばれています。
その祇園の雑貨屋さん色々な経験をする小春さんの物語です。
・東京では、つらいだけであった自分の力を、祇園の拝み屋さんの祖母と、叔父さんとの生活で、自分の持つ特別な力を大事にしていくようになります。
・小春さんは、「玉椿」という京都で神に仕えていた前世の記憶があり、その前世の記憶に翻弄されながらも、その記憶を少しずつ受け入れて、前に進んでいきます。
・親戚で陰陽師の家系の澪人君は、前世での縁もある人物で、運命的に出逢い、惹かれていきます。
・また、新しい学校での親友との出逢い、安倍晴明の血を引く女子大生との出逢い、強い力を持つ祓い屋の男子高校生との出逢い等を得て、拝み屋さんとして成長していきます。
・そして、安倍晴明の千年前の結界の異変に気付いた小春さんと澪人君は、友達とチームを結成し、京都を守るために、結界を貼り直そうと奮闘します。
さてさて、小春さんの恋と京都の運命は、どうなるのか。楽しみな第1シリーズでした。
まとめ
中年男性が読むには、表紙が可愛いらしすぎるのですが、京都好き、ミステリー好きの人には、本当に面白い物語です。
小春さんのキャラクターが可愛らしいので、応援したくなりますし、登場する人物のキャラクターが魅力的で、一時期に敵対していても、悪い人では無い。という一番好きなキャラクター構成で、読んでいて心が癒やされます。
ストーリーも京都の歴史、文化、京都の風土を活かしたミステリーなので、京都好きの人は、惹き込まれていくと思います。
京都らしい、京都を舞台にした本を読むのは、本当に楽しかったです。
第2シリーズも楽しみです。
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