- 「しんどい」と漠然と考える朝はありませんか。
- 「学校に行って勉強して、家に帰ってご飯食べて寝る。」といういつもと同じなのに「しんどい」と感じていませんか。
- みんなは、普通に毎日を過ごしているのに「なぜ自分だけしんどいんだろう」と悩んでいませんか。
中学生や高校生は、思春期で心も体も急激に成長している時期なので、「何かがあった」という訳でもないのに、気持ちがふさいだり、自分に居場所がないと感じたり、なんとなくモヤモヤしてスッキリしないということが誰にもあるそうです。
今回ご紹介する本は、そんな思春期に起こりやすい「しんどさ」の理由を知って、「しんどさ」に上手く対応するメンタルケアが紹介されている本です。
精神科医で医学博士の増田史さんの「しんどい時の自分の守り方_10代から知っておきたいメンタルケア」をご紹介します。
増田史さんご本人も「子どもの頃を思い出しても良い思い出があまり無かった」という「しんどい」子ども時代だったそうです。
大きくなって精神科医になっても、ご本人の精神的な打たれ弱さもあって、他の精神科に通院してカウンセリングを受けていたこともあるそうです。
そんな、ご自分の経験と精神科医として沢山の子ども達と接した経験から、「自分で出来る心のケアの方法」がまとめられている本です。

「しんどい」という経験が無い人から「がんばったら大丈夫」と言われても何も響かないと思いますが、同じ苦しみを知っている増田史さんの優しい表現と温かい言葉は、きっと思春期のみなさんの心に響く思います。
こんな人におすすめ
中学生、高校生におすすめしたい本です。
誰でも思春期になると感じることがある「しんどい」と思う心を上手く手放して、楽に生きられるようになるためのメンタルケアが学べます。
「心の不調」をほっておくと、体にも悪い影響が出るようになりますので、本書を読んで「しんどさ」を上手く手放せるようになって欲しいと思います。
今回ご紹介する本
本の内容
ストレスを感じないで生きていくことは、大人でも子どもでも難しいことです。
でも、思春期の子どもは精神的にも不安定でもあり、また、親や先生など子どもをわかっていない一部の大人によって、誤ったストレスを抱えてしまっている場合もあると思います。
過度なストレスによって、体にも大きな負担になりますし、将来の生活にもマイナスになると思います。
思春期特有の「しんどい」というストレスの理由を知って、その原因を正しく把握して大暑していく方法が紹介されているのが本書です。
精神科医の増田史さんが、10代の子ども達に向けて優しく、わかりやすく「10代から知っていて欲しいメンタルケア」を解説されています。
第1章:しんどさの理由を知ろう
第2章:しんどさの原因から自由になろう
第3章:しんどさを手放してラクに生きるスキル
第4章:SOSを出すスキル
Q&A:そのしんどい悩み、お答えします!
親や先生とのコミュニケーションがしんどさの理由になっている人も多いと思います。大人が勘違いして子どものストレスになっている場合も紹介されていますので、共感出来ることが多いと思います。
また、「学校がしんどい」と思っていても、「学校に行くのが当たりまえ」と言われて、我慢して行っている人にも共感出来る言葉が紹介されていました。
特に本書には、メンタルケアのスキルが3つ紹介されています。
・セルフモニタリング
・マインドフルネス
・PCOP
セルフモニタリングとマインドフルネスは、自分の心をコントロールする方法で、私自身今でも仕事のストレスを感じた時に活用しています。
PCOPは、「しんどい」と感じた時にメンタルを回復するための「お守りであり優れた道具」でもあります。
自分のPCOPを作成して、いつも持ち歩いておくと「呪いの言葉」から上手くかわすことが出来るようになると思います。

「しんどさの理由→原因→スキル→SOSのやり方」を段階的にまとめられていますので、とてもわかりやすかったです。
まとめ
中学生や高校生のメンタルケアの方法をご紹介している本です。
本書は、「みんながしんどさを手放してのびのびと楽に生きられるように」という増田史さんの思いが感じられる素晴らしい本です。
具体的でわかりやすい表現でまとめられていますので、「自分はこうすればいいのか」と考えやすいと思います。
そして、SOSを出す時の連絡先なども沢山紹介されていますので、本当にしんどくなった時に実行したい方法が紹介されています。
大人の私が言うのも申し訳ないのですが、しんどさの原因は「誤った世間の常識」「学校の偏った常識」「大人の都合」「親の偏った価値観」が原因であることも多いと思います。
「大人が変わらないといけない。」と思いますが、現実には「間違った大人から発せられる呪いの言葉」で「しんどい」ことになっていると思います。
本書には、そんな「呪いの言葉」を振り払うような考え方やスキルが紹介されていますので、沢山の中学生や高校生の人に読んでいただき、自分のメンタルを守って欲しいと思います。

私は、図書館で借りました。学校の図書室や図書館でも借りられるかも知れませんので、確認していただければと思います。
コメント