
みなさんは、今どんな小説を読みたいですか。せっかくなら、1冊で2つのジャンルを楽しめる本を読んでみませんか。
そんな人におすすめしたいのが万城目学さんの「かのこちゃんとマドレーヌ夫人」です。
万城目学さんの作品は、滋賀を舞台にした「偉大なるしゅららぼん」、大阪を舞台にした「プリンセストヨトミ」、京都を舞台にした「鴨川ホルモー」、奈良を舞台にした「鹿男あをによし」等、関西の府県を舞台にした作品が有名です。
そして、どの作品も現実とファンタジーが融合した不思議な作品で、その不思議さが万城目ワールドだと思います。
今回の「かのこちゃんとマドレーヌ夫人」も、ペットの世界と人間の世界が、上手く融合した万城目ワールドが楽しめる作品です。
また、他の万城目学さんの作品よりも読みやすく、理解しやすい物語なので、万城目ワールドを感じてみたい人におすすめしたい作品です。
いつもの日常に奇想天外な非日常性を持ち込んだファンタジー小説、万城目学さんの「かのこちゃんとマドレーヌ夫人」をご紹介します。
万城目学さんの紹介
万城目学さん
1976年2月27日大阪府で生まれ、京都大学の法学部を卒業。
2006年4月「鴨川ホルモー」で作家デビューして、それからも「鹿男あをによし」等関西にある日常的な風景に、非日常的な事を取り込んだファンタジー小説で有名な作家さんです。
私が万城目学さんの作品を知ったのは、「偉大なる、しゅららぼん」という作品で、自分が住んでいる滋賀県の琵琶湖が舞台の作品だったので、読んでみようと思いました。
先が予測できないストーリー展開にハラハラドキドキしながら、一気に読んだ事を思い出します。
関西にお住みの人は、ご自分の住んでいる場所が舞台の作品を読んでみるのも良いと思いますので、ご紹介します。
- 京都は、「鴨川ホルモー」、「ホルモー六景」
- 大阪は、「プリンセス・トヨトミ」、「とっぴんぱらりの風太郎」
- 奈良は、「鹿男あをによし」
- 滋賀は、「偉大なる、しゅららぼん」
今回ご紹介する本
「かのこちゃんとマドレーヌ夫人」のあらすじ
小学校に入学したちょっと不思議な女の子「かのこちゃん」と1年前の雷雨の日に家にやってきた猫「マドレーヌ夫人」のお話です。
- かのこちゃんが、小学校に入学して、友達が出来るまでのお話
- マドレーヌ夫人が、猫の集会に参加している時にお話
- マドレーヌが、マドレーヌ夫人と呼ばれるようになったお話
- かのこちゃんが大親友のすずちゃんとお茶会をするお話
- マドレーヌ夫人が、猫又になるお話 等
そして、かのこちゃんの1年生の9月に沢山のお別れを経験するお話。
かのこちゃんの楽しくて、せつない、そして不思議な物語です。
まとめ
主人公の「かのこちゃん」のちょっと不思議なキャラクターが可愛くて、同じように不思議なキャラクターの「すずちゃん」と刎頚の友になった時の話は、微笑ましくて胸が温かくなりました。
不思議な猫マドレーヌ夫人も、先住犬の「玄三郎」と夫婦になり、老犬の「玄三郎」に真心を込めて尽くす姿に胸が打たれます。
読み終わった後は、とても悲しくなり、かのこちゃんの9月の経験を思うと、胸が張り裂けそうになりました。
万城目さんの作品は、長編が多いのですが、他の作品よりは、短くて読みやすいので、初めて万城目さんの作品を読まれる人におすすめしたい作品です。
小学1年生の女の子のちょっと変わった友情物語、小学生1年生の女の子と猫の友情物語、それを上手く融合させたファンタジー小説です。
日常と非日常が上手く融合した物語をみなさんに楽しんでいただければと思います。
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