40代の現役世代は、職場では中堅社員として、上司や後輩がいて、関連会社の関係者もいて、そして、仕事の内容も複雑になっていると思います。
また、家庭では子供の進学や自治会の行事等、やることは沢山あると思います。
滞りなく仕事をするにしても、家庭や地域でストレスなく生きていくにしても、大切なのは「良好な人間関係」だと思います。
結局のところ、社会人にとっての悩みの多くは人間関係にあって、人間関係の難しさはどんな知恵があっても解決できないくらい複雑だと思います。
そもそも「良好な人間関係」というのは、どのような状態なのでしょうか。
ネットなどで検索すると「良好な人間関係」を気付くためには、コミュニケーションを図る。相手の立場になって考える。相手への思いやりを示す。などが必要だとわかります。
職場での良好な人間関係、家庭での良好な人間関係など、場面でも違うと思いますが、コミュニケーションが苦手な人から見たら、「良好な人間関係を築くことは、難しい」と感じている人も多いのでないでしょうか。
そして、「良好な人間関係」を気付けないことで、自分を責めてしまい、ストレスを抱えている人もいるのではないでしょうか。
今回ご紹介する本は、曽野綾子さんの「少し嫌われるくらいがちょうどいい」です。
ご存じの人も多いと思いますが、曽野綾子さんは1931年生まれの日本を代表する作家さんであり小説だけでなく、沢山のエッセイ集も出版されています。
本作品は、人生経験豊かな曽野綾子さんのエッセイ集で、ロングセラーの「人びとの中の私」という作品を今回大幅に加筆修正して出版された本です。
本作品は、「今すぐ「いい人」をやめなさい。少し嫌われるくらいがちょうどいい」という言葉が印象的で、「良好な人間関係」を築くためにストレスを抱えている人にとって、心が軽くなる言葉が綴られています。
曽野綾子さんの人生観は「人間関係の基本は永遠の失敗であり、だからこそ人生を豊かにする。」です。
そんな曽野綾子さんの経験から語られる「21の道しるべ」は、人生100年時代を生きていく現役世代の人たちの心に響き、これからのコミュニケーションや生き方の参考になることが、きっとあると思います。

曽野綾子さんの本は今までも何冊か読んでいますが、いつもタイトルに惹かれて読んでいます。今回も「少し嫌われるくらいがちょうどいい」という言葉に惹かれて、本を手に取りました。
こんな人におすすめ
現役世代で、仕事に家庭に忙しくしている社会人におすすめします。
特に40代の現役世代の人たちは、沢山の人たちとコミュニケーションをとりながら、仕事に家庭にがんばっていると思います。
どんな人とも上手くコミュニケーションがとれることはないと思いますし、時には上手くいかず、自分を責めている人もいるかも知れません。
そんな人に読んで欲しい本です。
経験豊富な曽野綾子さんの言葉に、気持ちが救われて、心が軽くなると思います。
今回ご紹介する本
本の内容と感想
曽野綾子さんの人生経験をもとに、人生100年時代を力強く歩いて行くための「21の道しるべ」が紹介されているエッセイ集です。
人生の悩みの多くは、人間関係だと紹介されています。職場でも家庭でも地域社会でも、人と人との間がうまくいかないことがあると思いますが、それは、自分のコミュニケーション能力が不足しているからではなく、そもそも人間というものが、複雑で一筋縄でいかないものだからだと紹介されています。
曽野綾子さんは、「人間関係は難しい、だからこそ、人間関係の基本は永遠の失敗ということになる。」と考えておられます。
「人間関係は難しいから、上手く行った時の嬉しさは貴重で、上手くいかない時の苦しみは当然の結果で、心を柔らかくしてくれる。人間関係で悩んで、煩わしいと感じていても、それが人生を豊かにしてくれる。」という人生観をもとにした、曽野綾子さんの言葉が綴られています。
【21の道しるべ(目次)】
01、人間を理解する道
02、勝ち気や見栄を捨てれば強くなれる
03、自分らしい生き方をする
04、変えられる運命、変えられない運命
05、人生の脇道に迷い込む前に
06、他社を想像する力
07、冷静と情熱の間
08、偽者の強者と偽者の弱者
09、秀才も鈍才も共にいてこそ何事かをなし得る
10、旅は人生に似ている
11、無理をしている人間は美しくない
12、道楽のすすめ
13、成功する人・しない人
14、人生は「完全」に到達しない戦い
15、嘘と社交術
16、精神の自由を獲得するために
17、感謝と評価ができない不幸
18、知ったかぶりよりも、知らない方がいい
19、人間であり続けるための原点
20、「知りたい」と思う気持ちは人間の生命の源
21、「真の人間」は、損を承知で他人に与えることができる
「少し嫌われるくらいがちょうどいい」という言葉だけで、救われたような気がしました。
そして、読み進めていくと人間関係だけでなく、「人間とは」「人生とは」という壮大なテーマに対して、曽野綾子さんの考え方が綴られていることに気付き、一気に読み終わりました。
「11、無理をしている人間は美しくない」の中に「人によく思われようとと思う事をやめる」というエッセイがあります。自分らしさを大切にして、き人によく思われることを、きっぱりとやめる。という内容です。このエッセイだけで私は心が軽くなりました。
人に褒められなくても自分は自分だし、多少義理を欠いても、気にしなくてもいい。という言葉は、これからの生き方を楽にしてくれると感じました。
曽野綾子さんが思う人生観を、曽野綾子さんのさっぱりとした口調で語られるエッセイ集なので、忙しい毎日を送っている社会人に読んでいただくと、共感できること、新しい考え方に気付くことがあると思いますので、おすすめしたいと思います。
まとめ
曽野綾子さんの「少し嫌われるくらいがちょうどいい」をご紹介しています。
曽野綾子さんは1931年生まれの日本を代表する作家さんであり小説だけでなく、沢山のエッセイ集も出版されています。
そんな曽野綾子さんの人生経験をもとに、人生100年時代を力強く歩いて行くための「21の道しるべ」が紹介されているエッセイ集です。
「今すぐ「いい人」をやめなさい。少し嫌われるくらいがちょうどいい」という言葉が印象的で、その言葉だけでも心が軽くなると思います。人間関係にストレスを抱えている人にとって、共感出来る言葉が沢山紹介されている作品です。
コメント