
日本アルプスの最深部にある秘境の山小屋生活が体験出来る本があります。
黒部源流域の清流脇の岩の上に「薬師沢小屋」という山小屋があり、その山小屋で「やまとけいこ」さんが12シーズン働いた経験を紹介しているドキュメンタリー作品です。
山小屋生活、登山、山への感謝等が、とてもわかりやすく綴られていて、山小屋での生活が本当に良くわかる作品「黒部源流山小屋暮らし」です。

本書は、「やまとけいこ」さんのイラストや写真も紹介されていますので、黒部源流の登山経験の無い私も、すぐに想像する事が出来て、楽しく読む事が出来ました。
登山経験のある人も、無い人も、山に興味のある人に、おすすめの作品です。
そんな山小屋ドキュメンタリー作品、やまとけいこさんの「黒部源流山小屋暮らし」をご紹介します。
こんな人におすすめ
登山に興味のある人、「薬師沢小屋」に行った事がある人に、是非ともおすすめしたい作品です。
「やまとけいこ」さんをご存知の人も沢山いらっしゃるかも知れませんね。
また、アウトドアに興味のある人にもおすすめします。
北アルプスの歴史等も紹介されていて、アウトドア好きの人には、とても深い内容が紹介されています。
今回ご紹介する本
私は、「Amazon kindle unlimited」の読み放題で読みました。Amazon kindle unlimited会員の人、読み放題プランに興味のある人は、「Amazonで見る」からご確認ください。
「黒部源流山小屋暮らし」の内容
北アルプスの奥地の黒部川と薬師沢の出合に、ポツンと建つ山小屋、「薬師沢小屋」で働く作者さんが、山小屋での出来事を、綴っておられます。
「薬師沢小屋」があるのは、北アルプスの最奥の、深く険しい黒部渓谷を抜けて、富山湾にそそぐ、一級河川の「黒部川の源流域」にある山小屋です。
山小屋の中でも、特に奥地に位置しており、ツキノワグマ、カモシカ、ノウサギ、オコジョなどの野生動物が生息している場所だそうです。
小屋前に架かる吊り橋から川を覗けば、悠々と泳ぐイワナの姿を見る事も出来る最高のロケーションの山小屋で、日常の生活では、経験出来ないような事が、起こるそうです。
- 山小屋に来た熊と、追い払おうとする山小屋の人のエピソード。
- 野生のテンに起きた不運。
- トイレ事情とハイシーズン期の宿泊の状況。
- スケールの大きい北アルプスの登山道の歴史や、山小屋建設までの歴史。等
やまとさんは、こうおっしゃってます。
「お客さんが入れ代わり立ち代わりやって来て、旅に出ずとも旅がやって来る」
という感じだそうです。
季節に合わせて風景がゆったりと流れていき、突然の嵐で屋根が吹き飛ばされたり、登山者の遭難事故が発生したりと、ハプニングは尽きないそうですが、天気のよい日には、空をぼんやりと眺め、釣り竿を振ったり、昼寝をしたりして、至福の時を過ごす様子を、イラストを見ながら、一緒に感じる事が出来る作品です。
まとめ
私は、アウトドアが好きですが、本格的な登山はまだ経験がありません。
山小屋の経験も無いので、「どういう所なんだろう。」という純粋な興味から読み始めましたが、「すごい場所だなぁ!」と驚きましたが、読み進めると本当に素晴らしい「人間の原点」のような生活が出来る場所かなと思いました。
北アルプスの湧水を数日飲むと、体中の水分がこの水に入れ替わり、なんだか健康になったような気になる。「やっぱり山小屋って良いなぁ」という言葉を聞くだけで、そこに行ってみたくなります。
俗世間での毒を浄化できる場所「薬師沢小屋」の日常の中にある非日常的なエピソードが楽しめる「黒部源流山小屋暮らし」は、登山や山小屋生活に興味のある人、これからアウトドアを始めようと思っている人には、本当に参考になり面白いと思いますので、是非ともおすすめしたい作品です。
また、同じ山小屋を描いた作品の「山小屋物語」も楽しんでいただけると思います。
コメント