ミステリー小説は、何と言っても「謎解き」にあると思いますが、でも犯人を突き止めるだけでなく、その過程のストーリー展開を楽しめるのが「ミステリー小説」だと私は思います。
また、事件には、「誰が」、「どのように」、「なぜ」犯行に到ったのか。という過程がありますが、その事件の犯人当てにとどまることなく、ストーリー全体に厚みをもたらしている作品が「面白いミステリー小説」だと私は思います。
そんなミステリー小説の面白さ、感情移入してしまうような犯行動機、複雑な人間関係が紡ぐストーリー展開を楽しめるミステリー小説が、東野圭吾さんの「夢幻花(むげんばな)」です。
複雑な人間関係が織りなす、悲しいけど、前向きになれるミステリー小説、東野圭吾さんの渾身の作品「夢幻花(むげんばな)」をご紹介します。
東野圭吾さんの紹介
東野圭吾さんは、最初から作家として活動しておられた訳ではなく、大学卒業後は、デンソーに勤務しながら、兼業作家として作家活動を開始され、その後デンソーを退職し、専業作家になったそうです。
日本を代表する作家さんで、初期の作品「放課後」から江戸川乱歩賞に受賞される等、数々の賞を受賞し、映画、ドラマの原作も多数出版されています。
私は、マンガは良く読んでいたのですが、子供が出来てからは、なぜかマンガを読まなくなり、その後「小説でも読んでみようかな」と思ったときに図書館で「放課後」を借りたのが、東野圭吾さんの作品との出会いで、そしてとても好きになりました。
東野圭吾さんの作品は、活字に慣れていない人にも読みやすい作品なので、初めて小説を読もうと思っている人におすすめしたいと思います。
今回ご紹介する本
「夢幻花」の内容
謎の花「夢幻花」を巡る人間関係と事件を解明していく作品です。
- 第1の事件は、50年前に行った路上での無差別殺人事件です。
- 第2の事件は、花を愛でながら余生を起こっていた一人暮らしの老人の殺人事件です。その老人は、過去にある刑事の息子を救った事がありました。
ちょうどその頃、あるバンドメンバーが飛び降り自殺をして、謎の死を迎えます。
朝顔市に行くのが、慣例の家族と、その子供達の過去の出来事。
オリンピック候補までいきましたが、挫折した水泳選手。等
一見すると関係の無さそうな出来事を、大学生の青年と女性が、そして別の観点から所轄の刑事が、「夢幻花」の謎を解明するために、奮闘します。
まとめ
プロローグから沢山の人物が、それぞれの思いを持って登場します。
その登場人物は、全く無関係に思えるのですが、読み進めるにつれ、登場人物たちが繋がっていくので、少しずつ謎が解明されていく感覚が、心地よかったので一気に読んでしまいました。
最後には、全ての登場人物が繋がって、全ての謎が解明されるので、読み終わった後は高揚感があります。
東野圭吾さんの作品の中でも、読み応えのある作品で、東野圭吾さんらしい読みやすい作品なので、東野圭吾さんのファンの人にも、初めて読む人にもおすすめしたい作品です。
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