【東野圭吾おすすめ小説】ラプラスの魔女シリーズ第3弾、魔女再び

魔女と過ごした七日間5.おすすめ小説
著者「東野圭吾」作品名「魔女と過ごした七日間」

現実世界にトリックを駆使した事件がどのくらい発生しているかは、わかりませんが、物語の世界は、毎日のように事件が発生しています。

特にミステリー小説は、事件発生から解決するまでの物語なので、殺人事件はつきものです。

そんなミステリー小説の中には、「ある人物がいなければ事件は解決しなかった。」というストーリーがあります。

その「ある人物」のある種特別な洞察力や推理力によって事件を解決していく姿に痺れますし、小説の後半の事件の真相を語る解決シーンに胸が躍ります。

東野圭吾さんのミステリー小説で言えば、湯川学さんのガリレオシリーズや加賀恭一郎シリーズが、「この人がいなければ事件は解決しなかった。」というミステリー小説だと思います。

今回ご紹介する本は、東野圭吾さんの「魔女と過ごした七日間」です。

羽原円華さんが主人公のミステリー小説で、「ラプラスの魔女」シリーズの第3弾です。

ラプラスの魔女シリーズも「ある人物がいなければ事件は解決しなかった。」というミステリー小説だと思います。

羽原円華さんの能力は、ガリレオシリーズの湯川学さんのような優れた洞察力と加賀恭一郎シリーズの加賀さんのような鋭い推理力だけではありません。

羽原円華さんは、物理法則を一瞬で読み解くことができる能力があるので、自然現象を味方につけることができます。

まさに、羽原円華さんにしかできない行動と結果は、一般人から見たら理解できない、まさに魔女という表現がぴったりだと思います。

そんな羽原円華さんが、ある殺人事件の解決のために、被害者の息子と一緒に行動を起こします。

事件の解決のためには、いくつもの障壁があるため、警察の捜査は行き詰っていましたが、羽原円華さんにしかできない行動と結果によって、事件の真相に迫ります。

ラプラスの魔女シリーズ第3弾「魔女と過ごした七日間」も今までと同じように「羽原円華さんがいなければ事件は解決しなかった。」というミステリー小説です。

HT
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今回の作品で羽原円華さんが、「事件解決に向けて、尽力している。」温かい理由に胸を打たれました。

東野圭吾さんのご紹介

東野圭吾さんは、最初から作家として活動しておられた訳ではなく、大学卒業後は、デンソーに勤務しながら、兼業作家として作家活動を開始され、その後デンソーを退職し、専業作家になったそうです。

日本を代表する作家さんで、初期の作品「放課後」から江戸川乱歩賞に受賞される等、数々の賞を受賞し、映画、ドラマの原作も多数出版されています。

私は、マンガは良く読んでいたのですが、子供が出来てからは、なぜかマンガを読まなくなり、その後「小説でも読んでみようかな」と思ったときに図書館で「放課後」を借りたのが、東野圭吾さんの作品との出会いで、そしてとても好きになりました。

東野圭吾さんの作品は、活字に慣れていない人にも読みやすい作品なので、初めて小説を読もうと思っている人におすすめしたいと思います。

今回ご紹介する本

本のあらすじと感想

中学3年生の「月沢陸真さん」は、学校帰りに寄った図書館で不思議な女性と出会います。

その女性と出会った図書館で、「できそうでできない。予想できそうで予想できない」ような不思議なことを陸真君は経験します。

不思議な女性とは図書館で別れました。また会うとはこの時は、考えていませんでした。

そんな月沢陸真君は、父親と2人家族でしたが、ある日帰宅しなかった父親が、ある川で死体で見つかりました。

元警察で、見当たり捜査員をしていた「月沢克司さん」は、今は警備会社に務めていましたが、殺されて川で溺死していました。

天涯孤独になった陸真君を親友の「宮前純也さん」とそのご家族が、親身になって支えます。

そんな中、父親の記帳した預金通帳に100万円と50万円がある女性に振込されていることに気付きました。

2人は、その振込先の「永江多貴子さん」に父親との関係を確認するために、父親の荷物に合った病院の領収書を頼りに永江さんを探します。

残念ながら、病院では、永江さんを見つけることはできませんでしたが、たまたま病院にいた車いすの少年が、図書館でであった女性と一緒にいた少年だったので、その少年を追跡することにしました。

陸真君と純也君は、車いすの少年がいた「数理学研究所」にたどり着き、図書館で出会った不思議な女性と再会します。

その女性こそ、「ラプラスの魔女」羽原円華さんです。

そして、同じく永江多貴子さんと対面して、父親が今まで隠していた真実を知ります。

そこから、魔女と少年とのひと夏の冒険が始まります。

殺人事件を解明するために警察の闇の真相に挑む刑事「脇坂拓郎さん」と、父親の死の真相に挑む魔女と少年たちは、過去と現在が複雑に交錯した殺人事件の結末に向かってつき進みます。

陸真君と羽原円華さんとの2人の出会いからすでに、ラプラスの魔女の特殊な能力が見え隠れしていたので、なつかしさとここから始まる物語への期待感が高まりました。

羽原円華さんの意志の強さと行動力は、今回の作品でも健在で、また、羽原円華さんの能力が活躍するシーンは、相変わらず痛快で、驚いた相手の描写にスカッとします。

ラプラスの魔女シリーズの第3弾は、殺人事件の捜査に空想科学が融合した長編ミステリー小説で、事件の真相は最後まで想像することすらできないので、読み始めたら止まらない作品でした。

また、今回の作品には、AIと人間の能力とを比較するような場面が、ストーリーの中心にあります。

指名手配犯を見つけるのは、見当たり捜査員としての経験が大事で、AIにはできない。という考え方と大量データを処理できるAIが優れているという考え方が、交錯していました。

さらに「プラチナデータ」でもあった「未来志向の個人情報の取り扱い」もストーリーの深い部分で絡んでくるので、ラプラスの魔女シリーズの中でも、時にストーリーの奥深かさを感じました。

HT
HT

東野圭吾さんのAIに関する認識や思いが垣間見える作品でした。

まとめ

東野圭吾さんの「魔女と過ごした七日間」をご紹介しています。

羽原円華さんが主人公のミステリー小説「ラプラスの魔女」シリーズの第3弾です。

父親を殺された「月沢陸真君」と、ラプラスの魔女「羽原円華さん」が、事件の真相を解明するために奔走します。

本作品は、殺人事件の捜査に空想科学が融合した長編ミステリー小説で、事件の真相を最後まで想像することすらできない、読み始めたら止まらない珠玉のミステリー小説です。

そして、読んだ人全員が、ひたむきな少年の将来を案じて自ら事件の真相に挑む魔女と、天涯孤独になった少年のひと夏の冒険に、胸を打たれると思います。

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